生活習慣病:お漬物
お漬物というと、やはり、カロリーよりも塩分が気になるという方も多く、食べる機会が少なくなったという方も多いようです。
漬物は、昔から手軽に野菜の栄養が摂れる毎日の食事の一品ともいえます。
漬物に最適な、大根・人参・ごぼうなどといった根菜類には、たくさんの食物繊維が含まれているのです。胃腸の働きを調整したり、血中コレステロールの上昇を抑制したり、高血圧を予防します。その他、ビタミンA・B1・B2・C、ミネラル、カルシウム、食物繊維など、どの栄養素も健康維持には欠かせないものとなっています。
漬物は、生の野菜と変わらない栄養があり、ぬか漬けのように生の野菜よりも、もっと多くのビタミンを含んでいるものもあります。また、酢酸、クエン酸など、いろいろな有機酸が含まれていることで、脂肪燃焼させます。また、食物繊維と同様に、腸内細菌の動きをを活発にする整腸作用があります。
漬物には、いろいろな種類があります。浅漬け・千枚漬け・砂糖漬け・ぬか漬け・酢漬け・味噌漬けなど、さまざまな漬け方があります。その中でも、日本人が好んで食べる漬物が、梅干し、たくあん漬け・福神漬け・野沢菜漬けなどでしょうか?
日本は、古来より、野菜を長期保存するための方法として、塩漬けする方法を利用してきました。それが、現代の日本にも伝えられているのです。
漬物の塩分を抑えるために、減塩された漬物を購入することも多いようですが、実際には、減塩された漬物は、長期保存ができませんので、注意してください。
さらに、塩辛さが多すぎる漬物は、水につけて、塩抜きをしてから食べるというのも減塩の方法のひとつです。
生活習慣病の食事として、漬物は、塩分が高いので、食べる量を決めて、1度にたくさん食べないように気をつけましょう。
※生活習慣病レシピ集にて、今まで紹介しているレシピの他、見やすくまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。
その他のメニュー
++メニューリスト++
・うずら豆の甘煮
・たくあんのじゃこあえ
・たたきとろろのオクラ和え
・たけのこの酢味噌和え
・長いもの浅漬け
・かぶの甘酢漬け
・中国風甘酢漬け
・カリフラワーときゅうりのピクルス
・大根と人参のエスニックなます
・かぶのごま風味漬け
・たたききゅうりの梅肉和え
・白菜の浅漬け
・かぶときゅうりのあちゃら漬け
・大根のもみ漬け
・たたききゅうり
・たたきごぼう
「うずら豆の甘煮」
【材料】(2人分)
- うずら豆:600g
- 砂糖:320g
- 塩:小さじ2/3
【作り方】
- うずら豆は、水洗いして、約3倍の水につけて一晩おきます。
- つけ汁ごと、うずら豆を鍋に入れて、火にかけ、沸騰したら弱火にしてアクをすくいとりながら、やわらかくなるまで1時間半ほどゆでます。
- やわらかくなったら、砂糖と塩を加えて、弱火で煮込んでいきます。
- 砂糖がとけて、10分ほど煮たら火を止めて、冷めるまでおいて、甘味をしみこませます。
- 味がしみこんだらできあがりです。
[カロリー:50kcal] [塩分:0.1g]
煮豆などの煮込み料理は、いったん火を止めることで、味を素材にしみこませるとおいしく仕上がります。
「たくあんのじゃこあえ」
【材料】(2人分)
- たくあん:3cm
- ちりめんじゃこ:大さじ2
- 青じそ:8枚
- かつお節:2g
【作り方】
- たくあんは、薄切りにしたあと、さらに千切りにしておきます。
- 青じそも千切りにしておきます。
- ちりめんじゃこは、ざるに入れて、熱湯をまわしかけて、水気を切っておきます。
- たくあん・青じそ・ちりめんじゃこをボウルに入れて混ぜ、器に盛り付けて、かつお節をのせたらできあがりです。
[カロリー:20kcal] [塩分:1.9g]
たくあんの塩分が強い場合は、水につけて、塩抜きしてから使うようにするといいでしょう。
「たたきとろろのオクラ和え」
【材料】(2人分)
- 長いも:40g
- オクラ:4本
- ★だし汁:小さじ2
- ★みそ:小さじ2/3
- ★酢:小さじ1
- ★砂糖:小さじ1/2
【作り方】
- 長芋は皮をむいて、酢少々を加えた水につけて、水気を切ったら、めん棒などで、粗くたたいてくずしておきます。
- オクラは、サッと洗って、塩少々をまぶし、手で軽くこすってうぶ毛をとります。
- 熱湯にオクラを入れてゆで、ざるにあげて、水気を切ったら、小口切りにします。
- ボウルに★の材料を入れてよく混ぜ合わせたら、オクラと長いもを入れて、和えたらできあがりです。
[カロリー:30kcal] [塩分:0.3g]
お好みで長いもはすりおろして和えても、短冊切りにして和えてもおいしくいただけます。
「たけのこの酢味噌和え」
【材料】(2人分)
- たけのこ:1/2本
- わけぎ:100g
- わかめ:40g
- ★白みそ:大さじ1と1/2
- ★酢:大さじ1
- ★砂糖:大さじ1/2
- ★だし:大さじ2
【作り方】
- わかめは戻して食べやすい長さに切っておきます。
- たけのこは、薄切りにして、わけぎは塩を加えた熱湯でゆでて冷ましたら、ぬめりを取り除いて、3cmくらいの長さに切ります。
- 小鍋に、★の調味料を入れて、弱火にかけて、焦がさないように混ぜ、砂糖がとけて トロリとしてきたら、火からおろして冷まします。
- たけのことわけぎ、わかめを酢味噌で和えたらできあがりです。
[カロリー:70kcal] [塩分:1.1g]
お好みで、いろいろな野菜と和えてもおいしいです。
「長いもの浅漬け」
【材料】(2人分)
- 長いも:150g
- しそ:2枚
- ★酢:大さじ2/3
- ★塩:小さじ1/4
- ★だし:1/4カップ
【作り方】
- 長いもは、拍子切りにします。
- ★の調味料を混ぜ、長いもを加えて、半日ほど味をなじませ、器にしそをしいて盛り付けたらできあがりです。
[カロリー:51kcal] [塩分:0.6g]
さっぱりとした長いもの浅漬けです。
「かぶの甘酢漬け」
【材料】(2人分)
- かぶ:2個
- 赤唐辛子の小口切り:1/2本
- かぶの葉:適量
- ★酢:大さじ1と1/3
- ★塩:少々
- ★砂糖:大さじ2/3カップ
【作り方】
- かぶの皮をむいて、薄切りにする。
- かぶの葉は、細かい小口切りにして、塩をふってしんなりしたら水洗いして、水気をしぼっておきます。かぶも同様にします。
- ★の調味料を合わせて、甘酢を作り、かぶとかぶの葉と赤唐辛子を加える。
[カロリー:31kcal] [塩分:0.4g]
手軽に作って食べられる漬物です。
「中国風甘酢漬け」
【材料】(2人分)
- セロリ:1/2本
- きゅうり:1/2本
- にんじん:1/4本
- 赤唐辛子:1/2本分
- 生姜:1片
- ★酢:1/3カップ
- ★さけ:大さじ1と2/3
- ★塩:小さじ1弱
- ★きび砂糖:大さじ4
- ★水:大さじ1
【作り方】
- 赤唐辛子は、種を取り出し、小口切りにし、生姜は薄切りにしておきます。
- ★の調味料と赤唐辛子・生姜を鍋に入れて、煮立てて冷ましておきます。
- セロリは、斜め2cm幅くらいに切り、きゅうりは乱切りにします。
- 人参は縦半分に切ってから、斜め5mmの厚さに切り、熱湯でゆでておきます。
- すべての野菜を2.と合わせて漬けて、味をなじませたら、できあがりです。
[カロリー:24kcal] [塩分:0.6g]
彩りのよい漬物で、甘味があるので子供にもおすすめです。
「カリフラワーときゅうりのピクルス」
【材料】(2人分)
- カリフラワー:100g
- きゅうり:70g
- 赤ピーマン:1個
- ★酢:1/3カップ
- ★水:1/3カップ
- ★塩:大さじ1/2
- ★砂糖:大さじ2
- ★水:大さじ1
- ★こしょう:少々
- ★白わいん:1/3カップ
- ★ロリエ(月桂樹の葉):1枚
【作り方】
- カリフラワーは、小房に分ける。
- きゅうりは、斜め5mm幅に切り、ピーマンは、縦1mm幅に切る。
- 耐熱容器に★の調味料を入れて、ラップをして、電子レンジで2分加熱します。
- カリフラワーを加えて、30秒加熱したら、きゅうり・ピーマンを加えて、あら熱が取れたら、冷蔵庫で冷やして味をなじませます。
- 味がしみこんだら、できあがりです。
[カロリー:27kcal] [塩分:0.8g]
ピクルスとは、海外の漬物です。サッパリしているので、どんな料理にも合います。
「大根と人参のエスニックなます」
【材料】(2人分)
- 大根:200g
- 人参:10g
- 香菜:適量
- ★:大さじ1/2
- ★ナンプラー:大さじ1/2
- ★砂糖:大さじ1
- ★水:大さじ1/2
- ★塩:少々
【作り方】
- 大根・人参は、千切りにし、塩をふってしんなりしたら、水気をしぼります。
- 大根と人参と★の調味料を混ぜ合わせたら、味がなじむまで、30分以上おきます。
- 30分味をしみこませたら、器に盛り付け、香菜を添えてできあがりです。
[カロリー:41kcal] [塩分:0.8g]
ナンプラーは、ちょっとくせのある中国の醤油です。苦手な方は、醤油でも。
「かぶのごま風味漬け」
【材料】(2人分)
- かぶ:2個
- 水:1カップ
- 塩:小さじ1と1/5
- さけ:小さじ1
- だし用昆布:5mm角
- 赤唐辛子:1/2本
- 生姜:1/2片
- ごま油:大さじ1/2
【作り方】
- かぶは、3cmほど茎を残して、7mmの厚さに切る。
- 赤唐辛子は種を取り除いて、小口切りにし、生姜は薄切りにします。
- カブ・昆布・ごま油以外のすべての材料を小鍋に入れて煮立て、火を止めたら、昆布を加えて冷まします。
- かぶは、ビニール袋に入れて、冷ました煮汁を注いで、一晩冷蔵庫で味をなじませ、器に盛り付け、ごま油をかけたらできあがりです。
[カロリー:49kcal] [塩分:0.6g]
ごま油をかけて、いただくことで、いつもとは違ったカブの漬物を味わうことができますよ。
「たたききゅうりの梅肉和え」
【材料】(2人分)
- きゅうり:1と1/2本
- 梅干し:1個
- 醤油:小さじ1/3
【作り方】
- きゅうりは、塩をふって、板ずりし、包丁の柄でたたき、手で食べやすい大きさに割ります。
- 梅干しは、種をとって粗くちぎったら醤油とまぜ、きゅうりと和えてできあがりです。
[カロリー:13kcal] [塩分:1.0g]
市販の梅肉で和えてもいいですが、カロリーは変わりますので注意です。
「白菜の浅漬け」
【材料】(2人分)
- 白菜:2枚
- 塩:小さじ1/4
- 赤唐辛子:1/2本
- ★塩:少々
- ★酢:小さじ1
- ★だし:大さじ1と1/2
【作り方】
- 白菜は短冊切りにし、塩をふってしんなりしたら、水気をしぼります。
- 赤唐辛子は、小口切りにします。
- ★の調味料を混ぜて、白菜・赤唐辛子を加えて、味をなじませてできあがりです。
[カロリー:3kcal] [塩分:1.0g]
サッと漬ける浅漬けは、いつでも簡単に作れて、食べられるメニューのひとつです。
「かぶときゅうりのあちゃら漬け」
【材料】(2人分)
- かぶ:1個
- きゅうり:2/3本
- レモン(薄切り):4枚
- 赤唐辛子(小口切り):少々
- ★しょうゆ:小さじ2
- ★酢:大さじ3
- ★だし汁:大さじ1
- ★砂糖:小さじ3
- ★塩:少々
【作り方】
- かぶは、薄いいちょう切りにし、きゅうりは、同様に輪切りにします。
- レモンは、1枚を4等分にしておきます。
- 容器にかぶ・きゅうり・レモン・赤唐辛子を入れて、★の調味料を加え、よく混ぜて重石をしてそのまま3時間ほどおいたら、できあがりです。
[カロリー:30kcal] [塩分:1.0g]
「あちゃら」とは、唐辛子を加えた野菜の甘酢漬けを意味するようです。
「大根のもみ漬け」
【材料】(2人分)
- 大根:100g
- 大根の茎:10g
- 生姜:4g
- 塩:少々
【作り方】
- 大根は薄い短冊切りにし、茎は小口切りにします。
- しょうがは、細かい千切りにしておきます。
- 大根をボウルに入れ、塩をふって全体にからめ、水分が出たら軽くしぼっておきます。
- ボウルに、しょうがを加えて混ぜ、器に盛り付けてできあがりです。
[カロリー:10kcal] [塩分:0.5g]
大根のかわりに、かぶを使ってもいいでしょう。
「たたききゅうり」
【材料】(2人分)
- きゅうり:1と1/3本
- 長ネギ(みじん切り):大さじ1
- 生姜(みじん切り):小さじ2
- にんにく(みじん切り):2/3片分
- ★水:小さじ4
- ★鶏がらスープの素:少々
- ★酢:小さじ1
- ★砂糖:少々
【作り方】
- きゅうりは、洗って水気を残したまま、塩をふって、板ずりしておきます。
- 板ずりしたきゅうりは、ビニール袋などに入れて、すりこぎなどで、うえからたたいて、ひびを入れ、これを3cmくらいの長さに切り、さらに縦半分に切っておきます。
- ★の調味料を鍋に入れて、ひと煮立ちさせ、冷ましておきます。
- ボウルに、長ねぎ・しょうが・にんにく・調味液・きゅうりを入れて、しんなりするまでおいて、できあがりです。
[カロリー:15kcal] [塩分:1.0g]
キュウリにひびを入れることによって、味がしみやすくなります。
「たたきごぼう」
【材料】(2人分)
- ごぼう:80g
- ★だし汁:1/2カップ
- ★砂糖:小さじ2
- ★薄口しょうゆ:小さじ1と1/3
- ★酢:小さじ2
- ★すりごま:小さじ2/3
【作り方】
- ごぼうは包丁の背で、皮をこそげて、まな板の上において、すりこぎなどでたたいて、割れ目を入れます。
- ごぼうは、長さを3〜4cmの長さに切りそろえて、鍋を沸かした熱湯に入れて、3〜5分ほどゆでて、あく抜きし、ざるにあげて水気を切ります。
- ボウルに★の調味料を入れて、砂糖がとけるまで混ぜ合わせます。
- ゴボウが熱いうちに、3.のボウルに入れて、30分ほどつけこんで、できあがりです。
[カロリー:50kcal] [塩分:0.7g]
2〜3日は、保存できるので作りおきしてもよいでしょう。
生活習慣病とその他のもう一品
生活習慣病の中でも、その他の一品として、漬物を紹介していますが、漬物は、漬け方も人それぞれ、家庭によって味の違いもあります。
浅漬けは、塩分も少なく、ついつい食べ過ぎてしまうこともあります。そのようにならないためにも、食べていい分量だけ小皿などに分けるようにすることで、食べ過ぎを予防できるのではないでしょうか?
ぬか漬けは、浅漬けよりも塩分は高いですが、ぬか漬けにすることによって、カリウムやマグネシウムなどのミネラルが倍増することもわかっています。ビタミンB1やナイアシンなどは、普通の塩漬けのものよりも10倍も栄養分が高くなるといわれています。このように、それぞれの漬け方にどのような健康効果があるのか?生活習慣病予防になるのは、どのような食べ方なのか?をしっかり確認し、美味しく食べて、健康を維持するようにしていきませんか?
自宅で漬けるぬか漬けの作り方を紹介。
■ぬか床を作ります
米ぬかを弱火で炒ります。そして塩水を加え耳たぶの柔らかさになるまで混ぜ合わせます。昆布やタカのツメなどの調味料を混ぜ合わせれば「ぬか床」の完成です。
■ぬか床をなじませます
キャベツの葉や大根の葉などを漬け込み、翌日に捨てます。これを「捨て漬け」と言います。この作業を3〜4日くり返しぬか床をなじませてきます。
■本漬け
きゅうりやなすは、塩もみをして漬けます。野菜によって漬け上がる時間は違いますが、ほとんどが半日〜1日置けば、美味しいぬか漬けが食べられるようになります。
自宅でぬか漬けをする際には、必ず1日に1度はぬか床をかき混ぜる必要があります。ぬか床には発酵菌が生きています。全体をかき混ぜる事によって、空気に触れさせて発酵させることが重要です。何も漬かっていなくても、1日1回は忘れないように、ぬか床をかき混ぜるようにしましょう。